10月11日木曜日
浅草公会堂にて第52回豪華浪曲大会がございました。
ご来場下さいましたお客様、誠に有難うございました。
第1部にて東家一太郎 曲師東家美
「阿漕ヶ浦」を務めさせて頂きました。
そして第2部では美の師匠
曲師 伊丹秀敏師匠が
浪曲師 浜乃一舟として久しぶりに浪曲大会に出演されました。
しかも今年は芸歴七十五周年でいらっしゃいます。
演目は浅草公会堂の大舞台に相応しい
名優中村歌右衛門と名医土生玄碩の心の絆を描いた
「男の花道」です。
曲師は弟子の東家美、出高座で務めました。
恩師の晴れ舞台に美は気合いが満ち溢れて
なんと始まって最初の節で写真のように撥が折れて吹き飛んでしまったようです。
私は3階席から見ていたのですが、全く気が付きませんでした。
一舟師匠も気付かなかったそうです。
美は撥をクルリと回転させて気を取り直して弾き直したそうです。
火事場のなんとかと云いますが、
まぁ凄い、スーパーサイヤ人のように神がかっていました。
「岩をも通す桑の弓」そのものです。
一舟師匠の舞台、本当に素晴らしかったです。
まさに一世一代の舞台というのはこのことかと感動して目に焼き付けました。
いつも素晴らしいお声でいらっしゃるのですが、今日は特に魂を貫くようなお声でした。
矢声という言葉はこういうことなのかと思います。
一舟師匠、秀敏師匠がお元気で惜しみなく芸を教えて下さらばこそ、美も私も晴れやかな気持ちで浪曲の道を進むことができます。
師匠が喜んで下さったのが何よりも嬉しいと
美が言っておりました。
写真は一舟師匠と三門柳師匠、馬越ノリ子さん、美or一太郎です。
浪曲大会では
富士路子会長が五代目東家三楽に
東家若燕兄さんが四代目港家小柳丸
を襲名披露されました。
頼もしい先輩方のお祝いの場に、口上にも並ばせて頂き、一生の記念になりました。
師匠東家浦太郎は「鯵の便り」を口演されました。
一舟師匠が
まだまだ芸を勉強しなければと仰っていました。
常に前向き、向上心を忘れないことが
名人の極意なのかなと勉強させて頂きました。
浜乃一舟、伊丹秀敏 芸歴七十五周年記念手拭い
大会にいらっしゃれなかったお客様もお買い求め頂けます。
ご希望のお客様、一太郎にお声掛け下さいませ。