徳有隣

四月になりました。
新しい年度、爽やかな気持ちで、身体と心を整えて
浪曲道を進んで参ります。

5月29日土曜日に
北鎌倉の台峯という里山のすぐ近くの自然溢れるお庭のあるお宅で浪曲会をさせて頂くことになりました。
北鎌倉緑の洞門を守る会の皆様のお力、ご縁で会が決定しました。

先日、北鎌倉へのお花見の後、
会場となるお宅へご挨拶に参りました。

ご主人が大事にされている言葉が
額になって飾ってありました。

徳有隣

という言葉です。

論語の里仁(りじん)篇の

徳不孤 とくはこならず
必有隣 かならずとなりあり

から三文字取った言葉だそうです。

徳のある人格者は孤立することなく、必ず共鳴者、理解者、心から協力しようとする同志が現れる

昨今、世はスタンドプレー(観客の拍手喝采を狙ってする、派手なプレー、自分を強く印象づけるための目立つ行為)、アピールにより、より多くの評価を得ようとする風潮にあるが、
禅の世界では、「陰徳」、目に見えない善行を大切にする
とインターネットに書いてあり、
なるほど、とスッと胸に落ちました。

芸人という職業、
お客様から拍手喝采を頂ければもちろん嬉しいですが、
最終目的は、芸を通してお客様の人生にとって何かプラスになったと感じて頂ける事、
芸人は自分を貫く信念がなくてはならない。
それには日々勉強、人生を、世の中を学んで行かなくてはいけません。

とにかく一生懸命!
師匠浦太郎の教えにも通じる所がありました。

写真は
近くの公園にありました
タケノコとシャガの花です。