7日間 浪曲ブックカバーチャレンジ
3日目
「日本浪曲史」
正岡 容 著
南北舎
昭和43年
作家の正岡容先生が
明治大正昭和の浪花節、浪曲家の芸と人物について評する、とてもロマンチックな本です。
今ではレコードも残っていない、
昔の浪曲師の、あの演目のこの節が、この描写が良かった、
と語る正岡先生。
ちょっとマニアックですが、プロには貴重な資料です。
明治大正昭和のはじめの寄席にタイムスリップした気分になります。
正岡先生が初代木村重松を詠んだ
「ある夜半の 佃がよひの 汽笛(ふえ)の音か
君が嗚咽か 木村重松」
なんて素敵な歌でしょうか。
演芸ファンならどこか共感するところがあると思います。
大師匠東家楽浦のページには
「諧謔の節あり、憂愁のしらべあり、芸もなかなかの本格である」
とあります。
近年岩波書店から復刊されました。
師匠浦太郎が木村浦清から太田英夫、
大師匠の名が木村楽浦となっていまして、
これは誤りです。
木村ではなく、東家が正解です( ^ω^ )
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