NHKFMラジオ浪曲十八番にて
「野狐三次」の第1作目
「観音堂の捨て子」を
東家美の三味線で、放送させて頂きました。
ラジオお聞き下さいましたお客様、誠に有難うございました。
放送頂きましたNHKの関係者の皆様にも心より御礼申し上げます。
「野狐三次」は師匠東家浦太郎の十八番です。
まだまだ私はきちんとした人物描写も出来ず、技術も発展途上です。
台本の力と師匠の教え、三味線が全てです。
台本は師匠浦太郎の師匠、
ペンネーム野口甫堂こと東家楽浦(らくうら)です。
特に今回放送させて頂きました「観音堂の捨て子」は
人間の義理人情や人生の機微が至るところに描かれていて
台本を素読みするだけで涙が出てきます。
稽古しながら、車を運転しながら台本を小声で喋っているだけでも涙が溢れて来ました。
この涙は、私は今まで生きてきまして、浪曲以外ではあまり感じたことはありませんが
嗚咽する程の涙です。
浪曲という芸が培ってきた力、そして楽浦師匠の作品に特に顕著な力だと思っております。
それに師匠浦太郎から教えて頂いてきました節や啖呵を真似事ながらさせて頂いています。
美の三味線が作品を表現してくれて、美のアドバイスで自分たちなりに少し変えた部分もございます。
「野狐三次」という作品。大切に務めて、浪曲の本当に良い所をお客様にお伝えする表現をして参ります。
お客様のご指導ご鞭撻で成長していくことが出来ます。
今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。
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