昨年末は北鎌倉 緑の洞門を守る会でお世話になっている方のお宅でのお餅つきに参加させて頂きました。
皆様にご挨拶も兼ねて気軽な気持ちで伺いました。
しかし、北鎌倉の餅つきは男の世界。
なんと28日朝10時から29日になるまでに
餅米を蒸して、餅をつくという作業を、二十数回繰り返すという
とてもストイックなお餅つきでした。
しかも、鎌倉時代から数百年に渡り、代々続いている行事だそうです。
私たちは18時過ぎぐらいに着いて22時ぐらいまで居させて頂きました。
餅つきほぼ初体験の私は、
工事現場のバイト初日のような緊張感で何回かつかせて頂きました。
頼りない一太郎のつき具合を、美が不安そうに見ています。
北鎌倉の美しい棚田で獲れた餅米は、無農薬、天日干しで昔からの方法で作られているので
普通の餅米よりも堅く、蒸すのも、つくのも、倍以上時間がかかるそうです。
かまどに薪を入れて、お湯を沸かして、その上にせいろを乗せて餅米を蒸し、
蒸しあがったら、臼に入れて、杵でまんべんなくすり潰してから、餅をつく。
一回の餅つきはかなり体力を消耗するので4、5人で交代しながらつく方法です。
また蒸している間に話をしながら休憩して体力を復活させるという
漢(おとこ)の世界。決して疲れたとか弱音は吐きません。
すぐ後ろには、北鎌倉駅のホームがあって
夜の横須賀線の電車がホームに入って来ます。
餅をつく、ペタン、ペタンという音が
闇に吸い込まれていきます。
ホームのちょうど向こう側には
緑の洞門があります。
年末に北鎌倉で、このような時間を過ごさせて頂き、感慨深いものがありました。
まだフェンスに閉ざされている緑の洞門。
早く開通して、素のままに通れるようになる日が来ることを願っています。
緑の洞門の浪曲を今年も改良してお伝えできるよう、
北鎌倉に沢山伺い、私たち自身、北鎌倉の自然の魅力を勉強して参ります。
緑の洞門についてはこちらの北鎌倉浪曲会のページをご覧下さいませ。
餅つき前に、美味しいつきたてのお餅を戴きました。
あんこ餅と、納豆、大根おろしのお餅、
温かい豚汁と最高の贅沢でした。
また、お正月用にお餅を戴いて帰り、
この三が日、家で磯辺巻きにして堪能しました。
普通のお餅と違って、焼きおにぎりやかき餅のようで
甘みが深く、とても贅沢なお味でした。
おそらく、鎌倉時代や室町時代の北鎌倉の人たちは
このようなお餅を食べていたのだろうなぁと想像し、
その時代から生き続けている緑の洞門のある尾根の
歴史の深さに感動しました。
人生を学べる自然が近くに在るということは何と素晴らしい事かと思います。
人間は自然と文明のどちらに近づけば幸せな気持ちでいられるのでしょうか?
今年12月28日は、完全に労働装備で
朝10時からお餅つきにお邪魔したいなぁと思っています( ^ω^ )
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