3月木馬亭定席がはじまりました。
1日は師匠東家浦太郎のトリの日でした。
師匠の復帰後は師匠と、師匠のおかみさんのお車でご一緒に木馬亭に行っております。
車は浅草の駐車場に停めずに15分ほど歩く蔵前の方に停めてきています。
観光地の浅草と比べて駐車料金もお得ですし、
師匠の師匠、東家楽浦師匠と師匠の兄弟子初代東家浦太郎師匠のお墓がある松平西福寺があるからです。
楽浦師匠に日頃の御礼と木馬亭の師匠の舞台、何事もなく、お客様に喜んで帰って頂ける様に見守って下さいとお願いしました。
初代の師匠のお墓にはサッポロビールの缶が。
サッポロビールがお好きだったのかなぁ?とか思いながら木馬亭に戻りました。
木馬亭で師匠浦太郎は
「野狐三次〜彫物の由来」
を掛けられました。
纏持ちになった三次。
「身体髪膚これを父母に受くあえて毀傷せざるを孝の始めとす」と彫物を身体に入れることを拒んでいましたが、
周りの人の強い勧めで刺青を入れます。
その模様は捨て子の時に包まれていた産着の模様そのまま、秋のすすきの野原に親子の狐が戯れている画柄でした。
野狐三次の異名の由来となる感動の話です。
師匠の浪花節の味、描かれる人々の人情を勉強させて頂きました。
さて、この日は事情により師匠が時間を長めにしなければならなくなり、
浪曲の後に
「に組の三次」「次郎長千両唄」と二曲歌謡曲を歌って頂きました。
その間に急遽しまってあった三味線を美に繋いでもらって、
伊丹秀敏師匠に関西節の調子に合わせて頂いて、
歌謡曲の後、秀敏師匠のお三味線で
浦太郎師匠に関西節名人の節真似を三つやって頂きました。
お客様の中には番組の内容に満足された方も、もしかしたらそうでなかった方もいらっしゃったかも知れません。
終演後、良かったね、得したねと師匠の快気祝いの会のチケットを沢山お求め頂きました。
いざと言う時に、芸の力で何とでもできる実力。お客様を必ず満足させて心のお土産をお持たせしてお帰り頂く精神を、師匠浦太郎の芸と楽屋で色々教えて下さった雲月師匠から改めて学ばせて頂きました。
もしかしたら楽浦師匠も見守って下さっていたのでは、と思いました。
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